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2015年1月1日木曜日

一般社団法人芦別青年会議所 第62代理事長 所信






一般社団法人 芦別青年会議所
第62代理事長 奥原憲司

はじめに

1951年の創立以来、「まちを良くするのは青年の使命である」との信念と情熱を持たれた幾多の先輩諸兄のお力により築き上げられた伝統ある芦別青年会議所の第62代理事長を務めさせていただくに当たり、私はその創立の原点を大切に、そして歴史の重みをしっかりと全身に刻み運動に邁進していく所存です。


原点開輝! -『更に前進 輝く芦別』の創造に向けて-



 2015年度、芦別青年会議所はこのスローガンのもと運動を展開してまいります。


原点開輝

 私はこの世に生を受け間もない頃から高校を卒業するまで、そして帰郷し就職後から家庭を持つまで、人生の大半を西芦別という炭鉱町で過ごしました。「炭鉱(ヤマ)は一家族」という言葉に象徴されるように炭鉱町独特の非常に温かく濃密な近所付き合いがある環境で暮らし、特に幼少期には実に多くの方から様々なことを学びました。これは私の人生の原点であると断言できます。現在でも家庭やまちで子どもと接するときなど様々な場面で「こんな時、自分の子どものときには周りの大人はどのように接してくれただろうか?」と常に自分の原点に立ち帰り対応するように心がけています。

 このように、内容は違えど物事には必ず大切な「原点」があります。何事においても同じですが、例えばこれからのまちのことを考えるという時に、どうしても先のことばかりに目を向けがちになります。しかし、まずは一度その原点に立ち帰り、しっかりと足元を見つめ直したうえで考え、行動に移すことが輝かしい未来を切り開く第一歩だと考えます。

「原点回帰」から「原点開輝」への実践を行うこと、多少遠回りになるかもしれませんが、このことこそが未来へ向けて前進すること、つまりまちの発展やひとの成長に必ずやつながるものと確信しております。


「更に前進 輝く芦別」の創造に向けて

 「更に前進 輝く芦別」・・・この言葉は私が幼少の頃に、近所の「火の見櫓」に大きく掲示されていたものです。おそらく炭鉱の隆盛期に掲げられたものだと思いますが、当時は何も考えずにただ眺めているだけでした。しかし、私自身も成長してきた中で現在では非常に重みのある言葉だと感じております。まち自体は一時代を築いた「炭鉱」の衰退を契機に「観光」へと変遷してきましたが、敢えてこの言葉を今、そしてこれからの芦別に必要とされているまちづくりの原点として捉えるべきではないかと考えます。

 今の芦別は、減少の一途をたどる人口に加えて進行の止まない少子高齢化が地域や経済にもたらす影響は大きく、建物の解体により年々空き地が増えている市街地に合わせるかのようにまち全体に賑わう光景が見えなくなるなど、暗く停滞した空気やネガティブな雰囲気が漂い、もはや看過できない状況にあります。しかしただ黙って見ている訳にはいきません。私たちが率先して、まちの現状としっかりと向き合いながらも常にポジティブな発想で知恵を出し合い未来を考え、妥協のない議論を重ねて醸成したものを実践することにより現状を打破すべく「更に前進 輝く芦別」創造に向けての運動を「ひとづくり委員会」「まちづくり委員会」の両輪を中心に展開してまいります。


更に前進するための「ひとづくり」

 ひとづくり委員会は「総務」「広報」「会員開発」が主な担いとなります。いずれも組織の運営には不可欠で多岐にわたるものではありますが、特に今年は「広報」「会員開発」に重点を置いて、会そして会員が更に前進するための運営を行います。

 「広報」については、色々な場面で「青年会議所って何をしているの?」という声を実に多くの方から聞きます。裏を返せばそれだけ私たちの運動がまちで認知されていないという非常に厳しい現実だと言うことです。そこで、様々な媒体を通じて私たちの運動を強力かつ効果的に発信することにより、芦別市民の皆様はもちろんのこと、特に多くの同世代の青年の皆様に我々の運動を知っていただくことを契機に交流を深め、時には一緒に運動をすることでより理解を深めていただくことにつながると考えます。このことが全国各地の青年会議所に共通し、芦別青年会議所では喫緊の課題である「会員拡大」の原点になると確信しております。広報をツールとした会員拡大にも積極的に取り組んでまいります。

「会員開発」については、私たちが様々な場面で率先して積極的にリーダーシップを発揮できるために必要なスキルの習得を通じて、私たちがJAYCEEとしての資質向上、そして今以上に「まちづくりに必要な人財」となるために更に研鑽を積み、まちに還元してまいります。


輝く芦別のための「まちづくり」

 まちづくり委員会は「地域・社会開発」「青少年健全育成」が主な担いとなります。今年はこの両者を「まちの魅力発信」と「ひとづくりのためのまちづくり」という言葉に置き換えて、まち全体が明るく輝くための運営を行います。

「まちの魅力」、例えば3年前より私たちが復活させた「雪まつり」も芦別の冬の魅力と位置付けてももう過言ではないと考えておりますが、このように既に表出している魅力に加え、まだ掘り起こすことにより今まで気づかなかった新たな魅力もたくさん出てくるはずであり、魅力は無尽蔵であると考えます。また、その魅力に付加価値を与えることによって更に輝きを増すのではないでしょうか。そのような「芦別の魅力」を1つでも多く、少しでも輝かせたうえで私たちの運動を通じて内外に強力に発信してまいります。すぐに答えとなって表れないかもしれませんが、このことが必ずまちの活性化につながると確信しております。

 「ひとづくりのためのまちづくり」、言葉にすると分かりにくいものですが、青少年健全育成を通じて子どもたちに夢と希望を、そして芦別で暮らすことに誇りと喜びが持てるような運動を展開することで、次代のまちをしっかりと担ってもらえる人財育成にも取り組んでまいります。


「スマートタウンあしべつ」を形に

単年度制を特徴としている青年会議所運動ですが、近年では継続的な事業も全国各地で重視されてきており、芦別青年会議所でも前述の通り3年前より「雪まつり」を復活させて実施しておりますが、昨年より中長期目標として「スマートタウンあしべつ」の実現に向けた運動を展開しております。昨年は「ひとつになれるまちあしべつ~知の結集~」という定義付けを行いました。様々な運動を展開していくには、私たちのみではなく市内の様々な場面で活躍されている諸団体の皆様、そして同じ世代の青年の皆様、更には行政の皆様をはじめ多くの市民の皆様との連携、交流を深め協力し合いながら「まちがひとつとなる」ことが無限大の力を発揮し、より強力な運動につながるものと確信しております。

この定義を原点と捉え、実現に向けて更に前進するためにも私たちの考える「スマートタウンあしべつ」を具体的な「形」として表現できるように議論を重ねます。


「組織の原点」を見直そう

 組織にも原点が必ずあります。私は、芦別青年会議所の組織の原点とは「ルール」、すなわち「定款」や「各種規程」と考えています。どんなに素晴らしい運動を行なっても、それがルールに則らないものであれば本末転倒です。芦別青年会議所も一般社団法人に移行して3年目を迎えます。組織が更に前進するために、私を含め会員全員がルールを再確認し、より理解を深めることが今こそ必要と考えます。当然、理解を深める中で特に各種規程については見直しが必要な点が出てくるかもしれませんが、会員の総意を尊重しながら時代に即した運営ができるように柔軟に対応してまいります。


結びに

 私たちを含め全国696の青年会議所は、個人の「修練」、社会への「奉仕」、世界との「友情」の「三信条」をもとに「明るい豊かな社会」実現のために様々な運動を展開しております。この青年会議所運動の原点を常に大切にし、三信条の実践に加えて、青年が持つ大胆な中にも緻密さも兼ね備えた発想力と行動力を如何なく発揮して明るい豊かな社会を築けるよう有意なる運動を会員一同団結して、そして常に「楽しさ」を忘れず全力で展開してまいります。

 本年も芦別青年会議所の運動に対しまして、多くの皆様からの従前と変わらぬご指導、ご鞭撻を賜りますよう何卒よろしくお願い申し上げます。